「ヘンタイ・プリズン」の感想(ネタバレあり)
「ヘンタイ・プリズン」とは

「ぬきたし」で一世を風靡したQruppoの3作目。
監獄(刑務所)を舞台としているため、前作とは打って変わってダークな雰囲気だが、本文には豊富なエロネタ・パロディネタが散りばめられておりテンポよく読み進めることができる。
選択肢は1つで、ヒロイン3名のルートを選択するのみ。全ヒロインルート攻略後、「グランド」ルートが開放される。
あらすじ

――‘‘チューリップ・プリズン’’。
ここは、全国で「更生不能」と判断された性犯罪者のみが収監される監獄。
幻の9つ目の矯正管区は、絶海の孤島に造られた脱獄不能の牢獄だった。東京に住む少年、湊柊一郎。
警察につけられた二つ名は、「全裸マン」。
彼は服という存在が許せず、全裸にならずにはいられない性質を持っていた。衝動的に、幾度となく命がけで露出を繰り返す日々。
やがてイルミネーションの美しい日に、公然わいせつと公務執行妨害で逮捕された。法廷で自己弁護を行い、自らの露出は芸術であったと述べるが、決して理解されることはなく。
警察への暴行と度重なる露出行為によって、判決は下った。
言い渡された懲役は、10年。そして「更生不能」と判断され、チューリップ・プリズンへと投獄されたのだった。
魑魅魍魎跋扈する牢獄で、露出狂は生き残ることができるのか?
‘‘HENTAI’’と呼ばれる性犯罪者たちの監獄は、決して楽園ではない――
プレイした感想
シナリオ面

・全体的な世界観設定として、どことなくPSYCH◯-P◯SSとカ◯ジを感じる。具体的には「相姦係数(≒犯罪係数のパロディ?)」「炭鉱での労働」「ラスボスのキャラクターデザイン≒禾〇局長にめちゃ似てる」など。
・主人公の目的(解決すべき課題)はルートごとに異なる。序盤で提示される謎(課題)は「他の囚人からのイジメ(妨害)をどのように解決するか?」「獄中内でエロゲを完成させる」であり、個別ルートおよびグランドルートでは「プリズンから脱獄するには?」「敵看守長を倒す方法」など、より高次の課題が提示される。そのため、読了後のカタルシスが終盤に連れて大きくなっており気持ち良い。
・グランドルートのラストでは「殺人を犯した受刑者」に対する本作におけるアンサーが描かれている。本作は主人公の成長物語であり、とある受刑者の成長物語でもある。
・基本的なシナリオ構成として「各ヒロインルートごとに対立・協力する看守長が変わる」という設計になっている。
そのため「あるルートでは憎き仇敵だったのが別のルートでは頼もしい味方」となり、キャラクターの善性・悪性の両面を見られることで、人物の魅力が立体的に引き出されている。

演出面
・「ルートクリアごとのタイトル画面変更演出」(=クリアしたルートのヒロインがタイトル画面から消えていく)がある。これは周回プレイをする動機づけになるのでとても良かった。
・「主人公が作成するエロゲ(劇中劇)が、主人公を取り巻く環境とリンクしている」というメタフィクションを組み合わせた演出が面白い。
(主人公が獄中で書いてた日記を絡めたらもう少しドンデン的なオチにもできたかも?)
・前作をプレイしていると、ニヤリとする演出が随所にあり。
・ノベルゲーというフォーマットを活かした演出、映画的な演出などが高いクオリティでまとまっている。ラストのムービーは良かった。
エロシーン面

・「性犯罪をモチーフにした世界観設定」「淫語の言葉遊び」などエロゲというプラットフォームでないと表現できないテーマを取り扱っていたのもグッド。コンシューマ版は無理な作品。(Qruppoはこの路線で行ってほしい)
・エロシーンのテキストがエロくて良い。淫語の表現もエロいし、キャストさんも上手くて良い。
・姫瑠ルートは蛇足の感あり。アペンド追加シーンと割り切って読むべし
・一番良かったエロはノアちゃんの見抜き。個人的にはシスターがドンズバで好きだったのでもっと濃っゆいエロをガンガンのせてほしかった

・クソ森と花丸のエロシーンがなかったのが残念。主人公に対しての陰湿なイジメを解消できるエロ要素があるとなお良かった。
まとめ
良かった点
・エロが意外とちゃんとしてた
・シナリオの構成が好き(個別ルートで味方とラスボスが入れ替わる点&グランドEDルート)
・読ませる文章(文体の気持ちよさ)
こんな人におすすめ
・世界観が気に入った人
・面白い文章を読みたい人





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